【作成日:2022/01/08】
「こどもの選択肢を増やして、世界を広げてあげたかったから」
我が家が人工内耳手術を選んだ理由です。
はやいものでもうすぐ人工内耳手術をしてから1年が過ぎようとしています。明確な発話は見られませんが、喃語のようなものは出始めているという状態です
双子の耳年齢とその頃の様子は、以下にまとめておりますのでご参考まで。
さて、人工内耳手術を選んだ理由について、以下の観点で書きたいと思います。
(1/2)
- なぜ人工内耳手術をしようと思ったか
- こどもに決めさせる?
- 片耳か両耳か?
- コクレアかメドウェルか
- 将来こどもに聞かれたら?
- まとめ
なぜ人工内耳手術をしようと思ったか
人工内耳手術を検討するきっかけになったのは、遺伝子検査でした
GJB2遺伝子変異が確認でき、この場合人工内耳手術の有効性が高いという事実あったからです
また双子、両耳ともに裸耳110db以上(実質スケールアウト)であり、補聴器をつけたところで効果が薄いことがわかったのも要因のひとつです
手術をせずに、音のない世界でも幸せに生きられるという考えがあることも認識していますが、こどもの選択肢を広げたいという想いもあり、手術に踏み切りました
こどもに決めさせる?
本当であれば、人工内耳手術をするかどうかはこどもに決めさせたいという想いがありました。
けど、実際のところ、こどもが自分の意志をもって後悔しない判断って何歳になったらできるのでしょうか。
おとなでも難しい説明を受け、リスクを理解し、恐怖にもなりえる手術
小学生の高学年?中学生?高校生?
じゃあそこで初めて人工内耳の手術を受けて、リハビリがはじまり・・・
音の世界を選択肢に入れるなら遅いというのが我が家の結論でした。
音を入れるなら少しでも早く!いろんな意見があるので、こういった風潮に流される必要はないと思いますが、手術すると判断したのなら、何を待つ必要がある?
ということで、手術の適応条件である1才を超えてすぐ手術を受けることにしました
(実際はコロナ影響ですぐには受けられなかったのですが)
片耳か両耳か?
同時に実施するか、時期をずらすか
我が家は同時に手術をすることを選びました。
- 2度目の手術では電気メスが使えなくなること
- どうせやるなら少しでも良い音を入れてあげたい
- 両耳の方が音の方向感覚を掴みやすい
っと理由はいろいろと出てきますが、要因のひとつに家族の負担がありました。
入院中、親が付きっ切りになるけど、年子長男、双子の片割れはどうする?
双子なので、ただでさえ手術2回なのに、時期をずらしたら4回?
仕事の関係もあり、現実的ではありませんでした。
術後聴力があがる?
手術の前に担当医師から、「片耳の手術後に反対側の聴力はあがった事例がある」という話を聞きました。
音を聞くということを知ったことで、手術をしていない耳の聴力が引き上げられることがまれにあるそうです。
体の負担を考えると、手術をしないに越したことはないので、そこに魅力を感じる方は、片耳手術をして、結果をみてから2回目をするのもひとつかと思います。
我が家は、その話を聞いても、同時にするという意志は揺らぎませんでした。
聴力があがるといっても、音に気付けるレベルであり、手術をした人工内耳を外せば、会話ができるレベルになったという事例ではなかったので、
我が家の求める「聴こえる」ではなかったからです。
片耳派の話
いろいろ書きましたが、片耳派を否定しているわけではありません。あくまで我が家は両耳を選んだだけであって、環境や家族の想いをもって決めるべきだと思います。
片耳派の一部主張に対する我が家の考えを書きたいと思います。
- ふたつ目の手術を実施するかをこどもに決めさせたい
⇒上述しましたが、こどもが正しく理解して決められるのはいつ?という想いがあり、勝手ながら親が決めました。
⇒将来、人工内耳が枷になり、本気で打ち込みたいことができないのであれば、取り外す自由はこどもにあると思っています。
- 両耳の手術を同時にすると、手術時間も長く身体への負担が大きい、また術後のふらつきがみられるケースがある。
⇒身体への負担はこどもに頑張ってもらいました。ふらつきは手術の可能性のひとつであり、双子ともにみられることはありませんでした。
⇒手術のリスクでいえば、顔面麻痺などもっと怖いものもありますよね・・・
- 片耳を残して、iPS細胞の再生医療など将来の医療進歩に期待して残しておきたい
⇒正直、いつできるの?待ってるくらいなら、良質な音を入れさせてあげたい
といったように、我が家なりの理由をひとつひとつに持って、両耳することを決めました。
人工内耳手術の決断(2/2)に続きます。